乾燥ホタテ 通販

水揚げしたホタテ貝を鮮度が良いうちに塩茹でし、太陽のもとで天日干しして乾燥させます。 乾燥後のホタテ貝柱は、深いアメ色になり、水分が無く硬く締まったものが良い貝柱と言われています。 中国では乾貝と呼ばれて高級品として重宝されています

乾燥ホタテは高級品

干し貝柱は基本的に大粒になるほど旨みが濃くなり、小粒になるほど、塩気が強くなってくる。 干し貝柱は、江戸の時代に非常に高値で取引されていました

当時、唯一国外へ開国していた長崎県の出島まで運ばれ、中国は上海などの港に運ばれていたそうです

中華料理には欠かせない高級食材

天日に干すことで旨みを凝縮した貝柱は中華料理には欠かせない高級食材となっています。 また、乾燥貝柱には弱った肝臓を回復させてくれる「アラニン」という成分が多量に含まれていて注目されています

噛めばかむほどに貝柱の旨みが口中に広がり、贅沢な味わいは口の中で長く続きます。 贈り物や頑張っている自分へのちょっとしたご褒美として人気があります

乾燥ホタテの加工

北海道で水揚げされた新鮮なホタテ貝を漁業組合からトラックで工場へ入荷されます。トラックで運ばれてきたホタテ貝を1番釜で、鮮度が良いうちにサッサッと茹でて、一つづつ手で貝とホタテの身の部に選別していきます

身の部分を洗浄し冷却を行った後、貝柱と内臓(貝ひも、ウロと呼ばれる黒い部分)を分けて、一つづつ1個1個剥いていきます。 特に一番釜の茹で方は重要となっていて、乾燥ホタテ貝柱の仕上がりと作業工程のしやすさに関わってきます

味付けは熟練の職人技

次に味付け作業に移りますが、添加物は特になく塩だけで味付けを行います。 煮込みを繰り返したホタテのエキスが詰まった純粋ホタテスープで何度も何度も茹でていきます。 格子状になったプラスチック容器に並べて機械乾燥をしていき、塩加減、乾燥時間一つひとつが大切な作業となります

その日のホタテの質や、ホタテエキスの濃さ、この日のホタテ貝の質や大きさ、1番釜の煮込み具合や天気などによって若干の味の違いに繋がるのを熟練の職人が調整しています。塩の入れる加減など熟練の人の手で仕上げていき、1番釜そして2番釜、最後の工程までが、すべてうまく行って、初めて良い乾燥ホタテ貝柱ができるのです

じっくり乾燥させていきます

ここまでの工程は、ホタテが入荷された当日に作業が完了しますが、乾燥作業には時間が必要になっています。 というのもホタテを乾燥をする機械はあるのですが、ホタテを急激に乾かすと貝柱が割れて商品として出荷できなくなりますし、味的にも旨みがイマイチな製品となってしまいます。 茹でたホタテを時間をかけて数日間、じっくりと乾燥室で第一乾燥という工程をしていきます

乾燥室で数日経過したホタテ貝柱は、完全乾燥とまではいきませんが、だいたいの水分が抜けますので、その後天日干しの工程へと移ります。 天日干しは、天気が良い時に干せばいいという訳でもなく、毎日干せばいいという事でもありません。 気温や風の強さ、時期を見計らってホタテのプロが天日にあてる工程をおこなっています。 この時、時間をかけて乾燥させる為、木の箱へ入れての寝かせ作業を行っていくのですが、日に日に変化していく天候との兼ね合いはとても難しいものがあります

サイズに合わせて選別

天日干し作業を完了したら、乾燥ホタテの大きさを選別していく作業になっていきます。 ホタテがトラックで運ばれてくる入荷から全部の作業工程を終えるまで最低でも約3週間程度の期間が必要となります。天日干しの作業が始まると太陽が昇る前に準備して、日が暮れるまで作業するというように、いそがしい時期になります

もちろん、天候が悪くて海のシケや、雨の日が続くと作業が中断されてしまいますが、 天気に合わせて仕事を組んで行くので、休日などもまばらとなり曜日感覚がなくなります。乾燥ホタテは職人の熟練の技が詰まっているのです

乾燥ホタテに適したホタテ

ホタテを乾燥ホタテにするとホタテに含まれる水分が抜けて貝柱の大きさがずいぶんと小さくなってしまいます。北海道産のホタテの中でも、貝柱のサイズが大きいオホーツク海で水揚げされるホタテが、乾燥ホタテ貝柱に適していて、乾燥ホタテを作っている製造工場もオホーツク海側の北海道の東側に集中しています

なぜオホーツク海のホタテは、他の日本海や噴火湾などの海域で育てられたものと、貝柱の大きさが違うのかというと、 オホーツク海だけに存在する海の特性が影響していると言われています

栄養満点のオホーツク海で育った大きいホタテ

オホーツク海は冬の間シベリアやロシアから海水が凍った流氷が流れ込んできます。その流氷がポイントなのですが、流氷が溶けながらオホーツク沿岸に接近する中で、流氷に含まれるプランクトンが水に溶け込み、オホーツク海全域に栄養が行渡り、ホタテを成長させるのです

そのプランクトンの質や量は、その他の海域と違って魚や貝の質に大きく影響を与えホタテ貝柱を大きく成長させてくれます。オホーツク海の貝柱の大きなホタテは栄養が詰まっている証なのです

ホタテの成長に必要な流氷

オホーツク海は流氷の影響により、ホタテの貝柱が大きく育ちますが、流氷はどこからやってくるのでしょう。 一般的に海の水は上下の水が混ざり合いながら冷えていき、深い海ほど冷えにくいのですが、オホーツク海については少し変わっていまして、海面から50mまでは甘く塩分濃度の薄い海水となっているが、50m以下は塩辛く塩分濃度の濃い海水の2層構造の海になっているのです。 オホーツク海の2層構造の海水は混ざることはなく、オホーツク海は水深50mの浅い海とも言えるのです

海水が凍る温度は-1.8度なのですが、海水が凍る温度まで短時間で達する為、毎年流氷を見ることができるのです。 これは、オホーツク海の特徴となっていて、同緯度の位置にある日本海側では、水深が深いという事と、対流する時間が長いと言う特性がある為-1.8度になる前に春が訪れてしまい凍らないのです。 北半球の凍る海を地図で見ますと、オホーツク海は最も南に位置している凍る海ということになります。オホーツク海は流氷が流れ込む南の限界地点なのです

流氷の塩分は、1キロの海氷を溶かした水に含まれる塩分の濃さを「海氷の塩分」といいます。 凍る前の海水1キロには、約31~33グラムの塩分が含まれていますが、流氷の氷1キロには、10~12グラムの塩分しか含まれていないのです。 もとの海水の塩分の大部分が、氷から吐き出されて海中に沈んでいったためです

流氷の栄養分は、流氷を切り取ってみると分かりやすい。流氷を切り出してみると、底の部分が茶色くなっていることがあります。 これは流氷のなかに植物プランクトンの一種の小さな藻類が住んでいるためで「アイスアルジー」と呼ばれている。 アイス・アルジーは凍った藻という意味で、藻は植物なので、流氷を通して届く弱い太陽光を集めて光合成を行い、 海水やブラインの中の栄養分で生活しています。植物にとって、流氷は外敵が少なく居心地のよい住家となっています

流氷の下で生活をしているエビや小魚、アミなどの動物プランクトン、海底にすむウニやカニ、ホヤなどの海の幸は、 このアイスアルジーをエサにして生活している為、オホーツク海は栄養分が豊富な海と言われているのです。 アイスアルジーは流氷のとける春に爆発的に増殖し、流氷明けの水産物のエサの基礎となっているから、オホーツク海産の流氷明けの水産物は有名なのです

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